『第1回』コダック/レチネッテシリーズ
Kodak Retinette series



【レチネッテf Kodak Retinette f (type 022-7)】

発売年 1955-58年
発売時価格
生産台数 70,000台
レンズ Kodak Anastigmat Angenieux f:3.5/45mm
シャッター Kodak (B,1〜1/250)

このカメラはドイツ生まれのフランス育ち。ドイツコダック製のレチネッテの多くはドイツ製のレンズがついているのですが、一部にフランスの高級レンズメーカー、アンジェニュー銘のレンズが付いているものがあります。フランス国内で販売するために当時の法律に従って、部品の一部をフランス国内製のものに変えたらしいです。

Angenieuxというメーカーは、フランスのレンズ設計者ピエール・アンジェニューによって設立されて、一眼レフ用のレトロフォーカスタイプ広角レンズを開発したことで有名です。現在でもシネマ用レンズを販売しています。フランス映画の画面に広がる独特の艶っぽさは、このAngeniexを通した画面なんですね。たぶん(笑

裏側には筆記体で書かれたRetinetteのロゴが書かれています。ファインダーは素通しでサイズも小さいですが分解清掃をしたところ見やすくなりました。

そのアンジェニューレンズですが、優等生的なシュナイダーレオマーとは全く違う個性的な写りです。絞りを開けて撮るとかなりソフトな感じになります。ピントの山もはっきりしません。色合いも赤が強くなる印象でした。夕焼けを撮ると非常に個性的になります。
気になる点はシャッターが非常にかたく手ぶれしやすそうなところ。バネのテンションが強過ぎるのか、シャッターをレリーズするのに力がいります。


レチネッテ1Bに続く




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